「人気ブログランキング」応援しておくんなまし
「お姉ちゃん、お姉ちゃん。今朝なァ、変な夢見てんで。
お日様が私の言いなりになる夢やねん。おもろいやろ?」
「あんた、それ誰かにしゃべったんか?」
「お姉ちゃんにしか言うてへんけど、それがどしたん?」
「ええか、あんた。1万円あげるさかいに、その夢は私が見たことにして。
このこと絶対に誰にも言うたら、あかんで。」
「あんな、8GBのi PODが欲しいねやんかァ、2万円じゃあかん?」
「しゃあないなァ。死んでもしゃべったらアカンで。千円札、混じってええか?」
隣の北条さん姉妹が、大きな声でしゃべっている。あの声は政子さんのほうだろう。
内緒も何も、鮮明に聞こえているが、聞かなかったことにしておこう。
姉さんのほうは性格、きついから私は苦手である。やがて天下でも取りかねない。
性格の優しい女性に、死に水を取ってもらおっと。
1月2日の開けるまでに見る夢を初夢、と呼ぶそうな。
夢、という単語は2つの使い方をされるような気がする。
睡眠中に起こる体感現象と、こうなればいいなァと望んで思い描く希望と。
後者は必ず、自身に都合がいいものとされる。
ボールを蹴ることが好きな少年、いつかサッカー選手になりたい、という夢、
村の嫁入り行列を見て、大人になったらお嫁さんになりたい、という夢、
いじめっ子に泣かされて、大きくなったら総理大臣になってやる、という夢。
親も真に受けないから、罪がない。やがて身の程を思い知るのだよ。
そう言えば、子供の頃は何になりたかったんだっけ。夢は枯野を駆け巡る。
いろんな夢が、露と消え。今の夢は、苦しまずに死ねることかな?
でも、やっぱり煩悩が先に歩き出す。こら待て待て。そっちへ行っちゃダメ。
この子ったら、すぐおイタをするんだからァ。
「もっと、そっちに寄れや。大きな腹、しくさってウザいんじゃ、ワレ!」
「何じゃとォ。わしを、誰や思うちょるがぞ。でかい頭じゃのォ。」
「ちっとぉ〜!今触ったべ?まったぐ、ニヤニヤしていやらしいべ〜。」
「せからしかァ。船ば、揺れるばってん、みんな大人しゅうしんしゃい。」
随分と騒がしかったことを思い出す。
それもそのはず、小さな船に7人も乗っているのだ。
ムンバイを出てインド人と中国人に、日本人まで加わっている。
世界経済の不況に、お互いが主張を譲らない。呉越同舟、賑やかなはずだ。
彼らは長旅で、疲れているようだ。私に、幸福とやらを届けに来てくれたらしい。
すぐ忘れるので、見た夢を反芻すればしばらく覚えている。
夢は、明け方に見ることが多いらしい。
山の中に住む私に、どこの港へ着けるんだろう、と考えていたら目が覚めた。
「人気ブログランキング」応援しておくんなましあとがき
一富士、二鷹、三茄子、と申します。
それなりに縁起がいいのでしょう。家康公の都合とか、それはそれでいいと思います。
今年は昨年より、不況の風が冷たいことでしょう。
でも、夢を持って吹き飛ばして欲しいものですね。
最後まで、お読みいただきありがとうございました


北条政子の夢を買った話ですね。
呉越同舟、確かに色んな国の神々が乗る宝船の形容としては相応しいかも。