営業部第五課(水産)

2008年07月16日

ブラックゴーストは、寂しがる

No.00173

ホンマに撮影しにくいやっちゃで、こいつは!












「あなた、また貧乏ゆすりしてるわよ。」
「え、俺じゃないよ。君だろ、さっきから揺すってるのは。」
「私が貧乏揺すりなんか、したことあった?あなたじゃないの?」
「え、じゃ誰だよ。まさか、おなかの子供が、暴れているってか?」

「バカなこと、言わないでちょうだい。じゃ、何よ。さっきのは。あ、まただ。」
「ホントだ。いったい、何なんだろな。マンションだし、揺れるんだったら、
 全体が揺れるハズだし。あ、そうそう。下の階、まだだよな?
 もう、帰ってるかも知れないから、行ってみるよ。おい、洗剤。うん。じゃ。」

ぴんぽォ〜ん。(はい、どちらさまでしょう。)(こんばんは。今度、上の階に
引っ越してきた、丸亀といいます。)(少々、お待ちください。)
「夜分、恐れ入ります。今日、上の部屋に引っ越してきた、丸亀です。
 よろしく、お願いします。あのォ、これはつまらない物ですが。」

「これは、ご丁寧に。どうも、ありがとうございます。いただいておきますね。
 あのォ、真上の部屋に越して来られたんですよね?上の、409号に…」
「ええ、そうですが。あの、何か?」「不動産屋さんの、ご紹介で?」
「そうです。駅前のルンルンホームさんの仲介なんです。それが、なにか?」

「不躾ですけど、お家賃は、おいくらでしたの?うちは、8万円なんです。」
「え、そんなに?あ、ごめんなさい。実は、僕たちまだ結婚2年目で、
 もうすぐ子供が生まれるんです。だから、家賃の安いところって、
 お願いしたら掘り出し物がありますよって。でも半額なんですね。」

「やっぱり…。あ、ごめんなさい。あ、あの、私、今、鍋に火を掛けているから。
 じゃ、よろしく。ご、ごめんなさいね。お、おやすみなさい。」
「何だ、あれ?何を慌てているんだ?鍋に火を掛けてる、だって。変なの。」
「おかえりなさい。どうだった?いらっしゃった?下の階、高松さんだったっけ?」

「うん。それがね、家賃を聞かれたんだよ。それが、ウチの倍なんだ。やっぱり、
 ウチは安過ぎるよ。何か、おかしいな。下の奥さん、慌ててたし。」
「やっぱり、何かあるのね。さっきも、壁にぼんやり浮き出るの。魚みたいなものが。」
「明日、帰りに不動産屋へ行って、聞いてみるよ。問いただしてくる。」

「分かったよ、前の住人が。この部屋に中年男性が、独りで住んでいたらしい。
 熱帯魚の水槽をいくつか置いていたんだけど、長期出張になって、熱帯魚をまとめた
 時に、ブラックゴーストだけペットショップに、引き取ってもらったみたいなんだ。
 なついていたブラックゴースト3匹の恨みなのか、男性は亡くなったらしい。」

「え、この部屋で死んだの?何か、怖いわ。だから、安かったのね。」
「それが、この部屋じゃないんだ。出張先のビジネスホテルで溺死らしい。
 酔っていたんだろう、浴槽の中で溺れているところを、発見されたんだって。 
 そのペットショップを聞いてきたから、明日、引き取ってやろうよ。」





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先月より開催の月イチクイズですが、昨日も多数のご応募を感謝します
さて画像の和菓子は、1.買った 2.もらった 3.かっぱらった 4.勤務先の賞品
以上の四者択一でしたが、2もらった、が正解です
このブログ読者の女性から、いただいた贈り物でした

正解は回答順に、
ちりさん、ゆめおかさん、duoninsuloさん、まー さん、ステッピーさん、HIROさん、
リラコ さん、いついつママさん、たけもと農場の新米さん、mika さんです
NIKIandNORA☆さんもご正解でしたが残念ながら、投稿時刻が締め切り後でした

ということで、有効正解の「後ろから4番目」のリラコさんがご当選です
近日中に神戸スイーツを送らせていただきたいと思いますので、ご連絡ください
なお7月18日中までに、ご連絡が取れない場合は残念ながら無効とさせていただきます
ではまた、来月も開催する予定にしておりますので、ご応募くださいますようお願いします


 最後まで、お読みいただきありがとうございました



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2008年05月20日

メダカの学校

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No.00116

ホンマやねんて!ホンマに川の中に、学校があるねんて!何で信用せえへえの?















相変わらず、気分が悪い。「おねいちゃん、あちきと遊ばない?」…無視されてしまった。
相変わらず、気分が悪い。体調が優れないが、頭に巻く紫の鉢巻きが見当たらない。
相変わらず、気分が悪い。自動車税の請求書が届いた。見る気もしない。
相変わらず、気分が悪い。阪神タイガースの勝率が7割を切っている。

後頭部のモヤモヤが取れない日々が続くから、気分転換に出かける。
兵庫県の、とある支流にメダカを採りに行った。今年は、初めてである。
比較的、足場のいい場所でクロメダカと、ミナミヌマエビが採れる。
食べるとおいしいらしい。でも、食べないよ。友だちだもん。

自分が引きこもるようになった原因が、2年前の今頃。たぶん、これがウツなんだろう。
食べていけるギリギリの金銭が入る程度の、システムを構築していたから良かったものの、
何にも手につかない。食事を作る気もしないし、掃除もする気になれない。
別に何の希望もないのだが、死ぬ気にもなれない。毎日、テレビを見て過ごしていた。

そんな頃、議員をやっている友人が、いい加減なことを教える。
言われて行ってみたらメダカではなく、カワムツの稚魚だった。ま、いっか。
小さな水槽を買った。ネットで調べ始める。方向に問題あるが、エンジンがかかった。
ペットショップ、ホームセンターはかなり回った。すっかり耳年増である。

いつの間にか増える水槽。買う金があるなら、まともな飯を食え。
自分のエサ代より高い、お魚様の食事代。水槽も5つに増えた。
熱帯魚水槽が3つ、国産の淡水魚水槽が2つ。1つが、クロメダカ。
卵を孵化させたり、水草を採ってきたり。仕事は、どうした。

いろんな川に行く。メダカ、カワムツ、どじょう、アメリカザリガニ、ミナミヌマエビ…
どこでもいいわけではない。足場が悪ければ入れないし、障害物がなければ捕まらぬ。
中年オヤジが、小学生でも今時やらないことをしている。そんなことより、働けよ!
後輩から電話。「どないしてはりますのん?」はいはい、死んでますよ。

あまりの変貌、驚きの声。「自分で抱え込んだらダメでっせ。他人のせいにしなはれ。」
いろんな人が気にかけてくれる。そして、それすら重いからウツなのだ。
独り言も言わないが、人前では笑ってすごす。近所の犬に、しっぽなど噛んだりしない。
日向ぼっこしている猫を起こして、じゃんけんなど挑まないのである。

昨年、この川に落ちた。水面すれすれの石に付いた藻で、靴底がすべる。
後ろに尻餅をつく形になったが、尻餅とは地面のこと。水面を尻餅とは言わない。
どぼん、と水中、中年オヤジが川の中。水面の向こうに見えた青空の、綺麗だったこと。
立てば、足の付く深さ。見回して人影ないのが、勿怪の幸い。ああ、恥ずかしや。

川の中に、学校があった。入学願書が見当たらない。
誰が誰やら、教師と生徒の区別さえ、つかなかった。父兄もいたかも知れない。
そおっと、覗けばいいものを。体験入学なんか、するもんじゃない。
余所者扱い、誰も口を聞いてくれないし。みんなでお遊戯しているよ。






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2008年03月15日

呉越同舟3

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呉越同舟芸州は呉の蒲鉾職人が、
越中富山の薬売りと
同じ船に乗った。
「呉の蒲鉾で食あたりなど
あろうはずもない。」
「富山の薬は、常に
 備えておくべきものだ。」と
喧騒に船が揺れてしまった
という話ではない。

自分の家には、
他の人類が生息しない。
犬も猫もいない代わりに、
水槽が5つある。
いつか売り飛ばして、
巨万の富を得るのだ。
すべて処分すれば多分、
たこ焼きぐらいは買える、
ように思う。


正確には6つだが、追加分は水槽ではなく冬季、
部屋にホテイアオイを移動させている中にメダカとミナミヌマエビが住む。
発泡スチロール製である。

3つの水槽は日本人ではない。温度管理の必要な熱帯魚である。
残りの2つ…もう数なんか、どうでもいいのだが…自分で採取したものが生息する。
1つはホテイアオイ邸と同じ、クロメダカとミナミヌマエビである。
あえてクロメダカと記したのは、市販されているものは天然のクロメダカではなく
人工繁殖させた緋メダカが多いからだ。

もう一つの水槽がある。腰が重く、やっと水槽の掃除をしてやった。
いわば老朽化した住居を再建築した。付随して仮住まいの必然性がある。
画像は、仮住まい風景なのだ。
住民票謄本記載内容はアメリカザリガニ、どじょう、カワムツだが、
出生届が出ていないため、その他の事項は記載を省略されている。

水槽の中では逃げ隠れする場所を、設けてある。
しかしながら暫時の仮住まい、逃げ隠れする場所すらないのだ。
明るくない方のために数、少ない知識をひけらかすと、
アメリカザリガニはカワムツを攻撃してしまう。すきあらば食べてしまうのだ。
そして仲間同士、常に喧嘩する。命を落とすこと、少なくない。

一方、どじょうは底と水面を激しく往復して暴れ回る。
どこかの幼稚園児そのものだ。
これには、アメリカザリガニも閉口してしまうらしい。

一昨年だったか、真夏に薄着で睡眠を摂っていた時。
やおら背中に感じる何かに、目が覚める。
跳ね起きて点けた明かりに、信じ難いものを見た。
自分の寝込みを襲った女性は、アメリカザリガニの姿をしていた。
鶴の恩返しとか、民話めいたものは大抵、擬人化して訪れる。
あれは作り話なのだよ。現実は女性が、アメリカザリガニに扮して来るのだ。
おおかた昼間、すれ違った女性が私に好意を寄せて、
抑制できない衝動に行動へ移行させたに違いない。
そうだ、そうだ。きっとそうに違いない。

どの街道を通ったのか、自分が睡眠を摂っていた場所からは、相当の距離がある。
確かにメスであったアメリカザリガニを、水槽に入れた。
飼い主は、水槽の蓋を不完全に閉めていたようだ。




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2008年03月03日

ひまなつり3

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306c1539.jpg保育園の年長、ひまわり組の部屋に雛人形が飾られた。
40年前の記憶なので風化、歪曲、腐敗や異臭は読者の寛容にすがるしかない。

身長の倍ほどもあり、先生たちの首のあたりまで高く数段、あったように思う。
供えられた、雛あられを取ろうとして下の方、幾段か倒したのは自分ではない。
今、思うにあんな物がごちそうだったのかも知れなかった。

ロングセラーの曲を当時の文部省に押し付けられ、疑問も持たず歌ったが
「おだいりさま」とお雛様が、何で一緒になるのか。
代理を立てておいて、新郎はどこへ逃亡したのやら。
側近、5人もいて暢気に楽器演奏などしていないで探しに行けばいいのに、
などと、子供の想像は無責任であった。

雛壇の傍ら、運んだ椅子に乗り、主役のプリンセス、掴み処が悪かったのか
首を取ってしまったのは自分ではない。何度も言うが、自分ではないのだ。
何が、女の子のお祭りだ。おもしろくもない。自分たち、男の子は退屈だった。



さて、海育ちの自分は釣りが好きである。
船に弱く出船直後に、三半規管がスクランブル体制に入る。身体を司る神経部と
その程度で引き返す訳にいかない煩悩部が、いがみ合う。圧倒的な権力を誇示、
煩悩部にはどの部署もかなわない。そういう企業体質なのであった。

船酔いの症状や派生する弊害を、ひととおり通過して釣り糸を下ろす。
陸に足を付けた釣りもするが、沖に出た方が釣果に雲泥の差、なのは言うまでもない。
虎穴に入らずんば虎子を得ず、などと豪語してみたりするが所詮、遊びの域を超えない。

この釣り、とやら忙しい種もあれば退屈なものもある。
画像の自慢は以前、和歌山県見老津沖に釣り上げたブリ、10kg近くあった。
他にも鼻につく画像は数あれど、今日はこれくらいにしておこう。
こんなものが次から次へ、と水揚げできるものなら漁師に借金などありゃしない。
空のクーラーボックスを携え、陸に上がることを坊主、と称するが
大物釣りは、さながら著名寺院であり、高僧も入門したての小坊主さえ混在する。

垂らした釣り糸、反応もなく時折、引き上げて餌を視認するが変化もない。
なんせ先方も命懸けの食事なのだから、仕方がない。
手返し、もう一度。また手返し。
いたずらに時は過ぎ、土産を期待させた家族の顔がよぎる。
もっとも今では、家族もいないのだが。

餌を取られているうちは望みもあって、忙しい。
餌もそのまま、ただ時間だけが過ぎる時、保育園児だった頃を思い出す。
あの時の、雛祭りも暇であった。暇はいやじゃ。
年をとったせいか、残りの持ち時間を惜しんでしまう。
時間の無駄遣い、過去に遡及し惜しんでしまう自分に気付いた。



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2008年02月28日

ゴン太3

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84a5ed71.JPG「屈託したり、物思いに耽っている奴はバカだよ。」
昔、仲間内で流行った言葉だ。
井伏鱒二の「山椒魚」に出てくる、
幽閉された山椒魚の台詞である。
山椒魚は自ら侵入した狭い岩屋の中、不覚にも成長してしまった。
冬眠を鉱物、と表現している。気付いた時には、出られなくなったのであった。
狼狽し、心を屈折させていく。
やがて同類項となった蛙を苦しめることで、自身を慰めよう、とする。


数種、同居している中で唯一、命名しているものが画像のゴン太だ。
大阪弁で悪さをする行為、またはする人を「ごんた」と言う。

自分が若い頃、可憐な二人で「淋しい熱帯魚」とやらを流行らせていた。
ファンの方々には申し訳ないが、名前は記憶にない。

まだ5cm程度だった幼き彼は、300円くらいで自分が身請けした。
なのに働きもせず、礼も言ったことがない。自分で排泄物の処理もできないくせに。
成長率だけは、目を見張るものがある。わずか5ヶ月で30cmになった。
1寸7分だった体長が、既に1尺だ。1ルームに閉じ込めたことを後悔している。
池にでも住まわせていれば、今頃は2間半くらいになったであろう。
そうすれば職を持たせて、稼がせて自分は左団扇さ、ね。

熱帯魚にも定番食事がある。固形のそれを与えるのだが、
和食だけでは飽きるであろう、などとイタリアンやフレンチなど食べさせたら大変だ。
自分は食べないがアカムシとやら与えれば、それに突進しかねない勢いである。
翌日の茶漬けなど目もくれない。こうなれば意地になって連日、固形食を放り込む。
すると、忘れた頃にかじっていた。これも、自分は食べたことがない。

生活費を切り詰め、パートに通って店長のセクハラも我慢。
夫の浮気にも目をつぶり、やっとの思いで大学に行かせた息子は今じゃ、部屋に閉じこもり。
作った食事、何が気に入らないんだか一緒に食べないから、止せばいいのに部屋の前に置いてやる。
廊下に掃除機をかけていたら、後ろに下がる時にうっかり食べ残しを踏んづけてしまった。
まったく、かたづかないったらありゃしない。
夫の残業手当だって減ってきてるし、私だって、新しいコートの一つも買いたいんだから。
おっと、熱帯魚の話だった。

イメージとは、いい加減なものである。熱帯魚を、可憐なるお嬢さんが歌えば
カラフルなグッピーやエンゼルフィッシュを思い浮かべるであろう。
画像のセイルフィン・プレコは見た目から、「山椒魚」を連想されてしまう方の部類だ。
調べたら大きな水槽に入れても、60cmくらいにまでしか、ならないらしい。
誰だ、4.5mにもなるって言ったのは。
仕方がない、働かせる訳には行かないようだ。
明日は、アカムシをご馳走するか。
物思いに耽っているようには、見えないんだが。


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2008年02月09日

クロマグロ3

86c2f055.jpg 能天気な独居中年は、昼間っからテレビを見ていた。大間のマグロ漁師をテーマにした番組である。厳寒の津軽海峡において、彼らは死闘を続ける。
 警察官密着番組や人気飲食店特集と同様、視聴率を稼げるのだろう。たまにしか見ない自分でも記憶にある。
 同年代の方から「ロクなテレビ、やっていない。」など、と耳にすることがある。自分は思う。ロクな番組を放映していない、のではない。自分たちが世間の流行路線から、既に逸脱しているのだ。一方、子供たちと一緒にドラマを見入っている人がいる。たぶん、その人たちが流行路線なのだろう。この際、レールを自走しているのか乗せられているのか、自分には他人事でどうでもいい。余談だが自分は元来、流行には疎く興味すらあまりない。人生のレールにさえ、はるか昔に脱線しているのだから流行のレールなど、今さら誘惑しない。
 
 今は海の見えないところに住んでいるが、海育ちの自分は魚が好きである。食することはもちろんのこと、釣ること調理すること、眺めることまで好きな方である。画像は正月2日に親友の家に集まった時、自分が調理したものだ。真鯛とブリである。
 サラリーマン時代、重なる釣行に周囲が呆れたものである。乗合船に乗ることが多かったが、自分は乗り物酔いが激しい。下手な運転の車だと必ず、気分が悪くなる。凄まじい労働時間の中、万障繰り合わせるのだから船宿に到着が、深夜になることも少なくない。車中でわずかな仮眠、停泊する乗船前から揺れるのを見て戻したこともある。つまり9割がた、船酔いするのだ。おぞましくなるので仔細は割愛するが、もう上から出るものはなくなるまで酔う。それでも行くし、大漁でなければ気が済まない。フラフラになりながらいろんな仕掛けを考えて実行、当たる時もあれば読みが外れることもあった。
 大間のマグロ漁師が独自性のもとに仕掛けを考える。その努力、自分には伝わった。企業秘密よろしく、餌のサンマに仕掛けた部分を映像処理していた。ボカされた向こうが、何となく分かる。たぶん、漁師には考えたら分かるような気もする。
 釣りを知らない方にとって、疑問に思うことだろう。「切れないような太い糸にして、船の力で引き上げればいいのに。」と。理論的には正しい。しかし餌の動きが不自然になるほど硬い糸であれば、獲物は食い付いてくれないのだ。可能な限り細い糸で、駆け引きしながら弱らせて引き上げる必要がある。スポーツとして考えれば楽しい。しかし漁師は死活問題なのだ。
 
 10年近く前になる。自分もクロマグロを釣ったことがある。50cmほどの小物で身に、まだ十分の脂がのっていないサイズだ。釣れた時、電動リールで巻き上げ、長いハリスを素手でたぐろうとした。「あかん。手が切れるっ。」と大声を上げて船頭が飛んでくる。軍手をはめた手で、船頭が引き寄せて玉網ですくい上げてくれた。クロマグロは50cmでも1mのブリより推進力があるらしい。テレビの中で大間の漁師は、格闘を続ける。見ている自分の、何と気楽なことか。


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2008年02月07日

熱帯魚3

e18a1d05.jpg 2週間程前に、コリドラスが産み付けた卵を隔離した。放っておけば水槽内の成魚に食べられてしまう。我が子を虐待死させてしまう人間だっているんだから、熱帯魚を責められないのかも知れない。
直径1mm程の白い卵は粘着性で、水槽の壁や水草に産み付けられる。3〜4日で孵化、しばらくは腹部の栄養袋から摂取する。親が弁当を持たせているのである。そのうち食事をするようになり、生命力のないものは食べずに衰弱してしまう。現在、7mm程の体長で、数えてみると16尾。まだ隔離し続けなければ成魚に食べられてしまうだろう。
 現在、アルテミアを与えている。ブラインシュリンプというエビの一種、卵黄だけ粉末加工されたものだ。結構、高価である。拙宅には水槽が5つ、ある。居住者は個々、異なり食事内容も然り。浅いバスケットに多種、取り揃えているのだが熱帯魚様の食事代金は、自分の餌代を凌駕する。まったくもって、お気楽な話である。

 さて毎日のように餃子の話題が報道される。本日時点で、当局はほぼ全容を把握しているのかも知れない。小売業など関係者のご苦労は大変なもの、と想像に容易だ。損害も莫大であろう。「もう中国産は買わない。」と、消費者の声が重ねて報道される。買う買わない、は消費者の選択肢である。それでも購入する消費者は、いなくならないのかも知れない。
 近年、経済格差を利用し抑えたコストが販売価格に反映されてきた。中国産が売れなくなれば、小売店舗は仕入れない。安いものしか購入できない収入層の人間にとって国産と言えど今さら、数倍の費用は捻出困難である。少しばかり取得費を上乗せしても、まだ安い中国産を購入する人々がいれば、結果的に小売価格が上昇してしまう。庶民の収入が下がり一方、消費者物価が上がれば生活水準も見直さなければならない。家族然とした熱帯魚を、自分が食する日の来ないことを、秘かに祈る。


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